特定非営利活動法人ふるさと振興機構による活動も、早いもので、設立以来丸4年が過ぎ5年目に入りました。この間、多くの方々の御支援、御協力により活動を継続できたことに対しまして、心から感謝申し上げます。
当機構の掲げたミッションの達成もまだ道半ばの感があるなかで、設立時に申し上げた事が現実となり、出口の見えない不況が農山村地域を覆っています。耕作できなくなった田畑の増加、米価の低迷、独居老人の増加、若者に雇用がない、祭りも出来なくなった地域等々問題が噴出しています。
この様な中にあっても、問題解決に向けて頑張らなければならない部署のエネルギーが感じられない事は残念でたまりません。さらに、地域全域にある種の諦めが蔓延していることが気になる現象です。
今、様々な分野で活躍する方々が、必要かつ重要な決断をしなければならない時、そして覚悟を決めなければならない時が、待ったなしで来ています。もちろん、NPОなどが果たす役割も、益々重要になってきています。
かの有名なドイツの哲学者:ゲーテが「ある人が覚悟を決める前には、躊躇がある。つまり腰を引いてしまうことがある。最初にとりかかる行動のすべてに関して、本質的な事実がひとつある。これを無視すれば、無数のアイデアやすばらしい企画の息の根が止まってしまう。それは、人が必死になるとき、自然の摂理も動くという事実だ。あらゆるものは、それが支えなければ生まれないはずのものを、支えるために生まれる。自分に何ができても、あるいはどんな夢を見られるにしても、とにかくそれを始めよう。大胆さには、本来、天賦の才、力、そして魔力が備わっている。今こそ、それを発揮させよう」と述べています。
私たちは、「人々は活き活きと働き、子どもたちは未来に希望を持ち、お年よりは安心して暮らす社会を創る」という大義を推進しなければなりません。地域に住む私たちは、一つであるという根本的真実を再確認し、「できっこない」というまえに、必死の覚悟をもってそして大胆に行動するときが来ています。みんなの力で、地域を明るく大きく変えていきましょう。
2011年3月
特定非営利活動法人ふるさと振興機構
理事長 新田 喜平